菅さん、本当に保険適応にできるのですか?

 やっと猛烈な暑さから解放されて、気持ちよく窓が開けられるようになりました。
 今年からタイムラプス培養器を導入したことにより、患者様にリアルタイムで状態を見て頂けるだけでなく、これまで以上に胚一つ一つがどのような状態であったのかを受精卵への負担を最小限にしつつ評価できるようになりました。

 新しい内閣が始動し、目玉政策の一つとして不妊治療の負担軽減策が挙げられていることに、皆様も注目されていることと思います。
 現在、不妊検査や排卵誘発剤の一部は保険適応となっていますが、体外受精や胚凍結などの生殖補助医療は自費診療となっています。これに対して自治体ごとの助成金制度がありますが、年齢、回数、所得に制限があります。東京都は初回30万円、所得制限も課税所得が905万円と他の自治体より手厚くなっています。しかし、地方と比べて住居、生活にかかる費用が高いため、所得制限で貰えない方も、短期間に集中してかかる治療費用の負担が大きいのは確かです。
 保険適応については過去に話が出ては消えてということを繰り返しており、不妊治療の内容の複雑さから、制度設計が大変難しいことが想像されます。10月から厚生労働省が全施設を対象として現状についての調査を始めるとのことです。金銭面のみでなく、真に患者様の為になる制度になることを願います。保険適応ということは、当然適応になる条件が発生します。さすがに年齢無制限は良くないと思いますが、必要なのに適応外となる方がでないようお願いしたいと思います。 

 今回のことで、ネットニュースへのコメントを見て、1回100万円の施設もあるなど、10数年前に比べて首都圏の他院での治療料金が高騰していることに驚きました。麻酔したらプラス14万円とか如何なものかと…当院で治療されている方の場合は、助成金が貰えると、薬代や採卵数にもよりますが、5.5割前後の負担額でしょうか。

 助成金制度の拡充のみで、保険についてはうやむやになるのではという懸念もあります。年齢による変化との戦いは避けられない不妊治療中の方に、2.3年待たせた挙句に「できませんでした」では済まされません。政府の皆様、実施時期の見込みだけでも早く教えてくださいね。

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